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躁うつ病の人は、今まで耐えに耐えて病気になったのです。だから、追い打ちをかけるような「頑張れ」「大丈夫?」というような励ましは逆効果です。「気分転換」も禁句です。 ウツの人は、何を見ても悲観的ですから、気分の転換などできません。却って体力を消耗し、ひどくなるだけです。 「頑張れ」と言われると、「こんなに頑張ってるのにまだ足りないのか」と自分を責め、「大丈夫?」と言われると、大丈夫なふりをしてよけい無理をしてしまう・・・。 これが、他の病気と大きく違うところです。なかなか理解してもらえないのですが、お見舞いで励まされた後に自殺した人もいると聞きます。 これは、躁うつ病、うつ病に限らず、抑うつ神経症など、うつを伴う病気では同じことが言えます(最近では、会社ではうつ、休日には元気、といううつ病(?)もあるようですが)。 躁うつ病に特有のこととしては、「誰だって気分は変わるよね〜」と言われるのは、非常につらいです。 ただのハイテンションと躁状態は違います。 しかし、説明してもわかってもらいにくく、また性格だと思われることが多いため、なかなかカミングアウトできません。 「うつ病」と違って、まだまだマイナーな病気のため、家族の理解も得がたいのが現状です。 ●わかりやすい専門医のページ→躁うつ病のホームページ ●躁うつ病の理解に役立つページ→躁うつ病とつきあうために どこまでが性格で、どこからが病気か、というのは、外から見ていてはよくわからないことが多いです。 が、本人は非常に苦しい思いをしています(苦しすぎて抑圧し、感情を感じなくなることもあります)。 「危ない病気なの」でも触れましたが、本当に激ウツの時は、布団から出られません。が、少し体力が戻ってくると、体力はついたものの、ウツの気分は同じですから、自分を責め、妄想に苦しみ、すべてが自分のせいのような気がして、自殺することがあります。 家族は、少しよくなると、当然喜びます。「じゃあ、少し散歩でも」「気分転換に旅行でも」と言って連れ歩き、悪気はないのですが、病人の体力をまた消耗させていることに気がつきません。 病人は、その時は悪いと思って一生懸命楽しそうにします。が、そのあと、さらにウツが悪化します。自殺率が最も高いのはこの時期です。 ストレスや悩み、他の病気などが重なると、自殺率はさらに高まります。全く自殺願望のない人もいるので、一概には言えませんが・・・。 【では、家族はどうしたらいいのか?】 私の夫は、最初のカウンセラーにこう言われました。「家族は治療者にはなれません。治してやろうなんて思わないで、ただ、見守ってあげて下さい」 そこで彼は、主治医の指示通り(私は家事・仕事禁止)、ひたすら家事をやり、時間になると薬を飲んでるかチェックし、外出時にはなるべく車で送り、無理な外出をやめさせ、私に言わせれば「憎まれ役」になっています。 薬のチェックは大事です。特に眠剤は飲みたがらないか、多く飲みすぎる患者が多いので、管理をきちんとした方がいいでしょう。躁の時期は飲みたがらず、鬱の時は飲み過ぎる傾向があるようです。 困ったときは、通院に同伴して事情を医師に話すのもいいと思います。 躁の時期は多弁になりますが、批判や議論をせずに、黙ってきいてあげること。家族が聞いてくれないと、外へそれを求めに行ってしまいます。 躁になってくると、やたら行動的になるので、薬をきちんと飲ませて、落ち着かせるように。 1型の場合は、人により、ひどくなると莫大な借金や事業の拡大、選挙に出るなどの誇大な考え、非常な性的逸脱などがみられるようになるので、薬を飲ませても治まらない、「病気じゃない」「治った」などと主張する、薬を拒否するなどの兆候が見られたら、すぐに主治医に連絡し、相談してください。 社会的信用の失墜、借金、家庭崩壊などにつながりかねませんので、絶対に放っておいてはいけません。 激躁になってしまったら、強制入院で大変なことになります(躁の時は特に病識がないので、入院同意は困難)。 また、その後に激うつが待っていますので、なるべく軽いうちに連絡を。 2型の場合でも、軽躁とはいえ、そのエネルギーは病的に大きなものです。まわりに気がつかれにくい分、かえってその後のうつが重くなることがしばしばあります。うつに関しては、1型よりも重い場合があります。 「元気になった」と単純に喜ばず、安定しているのか、それとも上がりかけているのかをよく見て下さい。 多弁、多動、衝動的多量の買い物、興味が移る、話が飛ぶ、次々に浮かぶアイディアを電話しまくる、などは要注意です。主治医とよく話して下さい。 鬱の時期は、躁で上がった分、どーんと落ちます。 躁の時にしたことを思い出して自己嫌悪に陥ったり、愚痴や死にたいと言うことが多くなりますが、優しく包み込むような気持で接し、励まさずに、休めばよくなるからゆっくり休んでと慰めましょう。 家事や仕事など、本人の負担を減らし、なるべく体を休ませるように。 それから、躁でもうつでも、よくなりかけの時期、安心しないで、絶対に一人にしないこと。躁でも自殺は多いです。 刃物やロープ、農薬などは見えるところに置かないこと。自殺の多くは発作的です。 ですから、とにかく要因を取り除き、監視ではなく、「見守っている」状態でいて下さい。 家族が疲れてしまっている場合は、主治医と入院を検討するのもいいかと思います。 【家族以外の周辺の人は、どうしたらいいのか?】 病人本人の治療に関与するのは、まず家族です。ですので、家族を治療に参加させることが第一です。 自分だけでどうにかしようと思わず、とにかく家族に連絡して下さい。 友人・恋人などの場合、気が気でないのはわかりますが、この病気は、医者でも診断を下しにくく、わかりにくく、また長期戦の病気です。捻挫した友人につきあって整形外科に行くのとはわけが違います。 極端に言えば、その人の人生を背負うくらいの覚悟がいります。 それだけの覚悟があなたにありますか? あったとしても、個人情報漏洩について厳しくなっている昨今、友人・恋人程度では診察に同伴できないでしょう。 婚約者・同居している恋人などなら家族とみなされるかもしれませんが、医者の判断によるところが大きいです。 家族に連絡してその対応に任せましょう。逆に言えば、それ以上手は出せません。 家族や本人から相談などをされたら、協力は惜しまないという態度は伝えてもいいかもしれませんが、あくまでも治療については、本人、家族と主治医が相談して行うべきものです。 本人がある程度落ち着いてきたら、本人が過去にやった行為などには触れず、これまで通り接し、それとなく「見守る」関係でいることがいいでしょう。 上にも載せたページが大変参考になります。 ●わかりやすい専門医のページ→躁うつ病のホームページ ●躁うつ病の理解に役立つページ→躁うつ病とつきあうために |
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